ミッドナイト念仏in御忌2017の待ち時間等の注意点を経験者はかく語りき

御参拝、誠に有難う御座います。住職(管理人)の修羅観音です。



4月の仏事と言えば、灌仏会(たんぶつえ:花祭り)が連想されるところですが、念仏者でもある私は、知恩院の「ミッドナイト念仏in御忌」も重要な仏事と位置づけております。
検索すると、何やら「ニーチェ先生」という漫画でも話題になっているようですが、私はニーチェ先生を知らんので、その辺りは知りません。



ミッドナイト念仏は、法然上人の忌日法要が4月18日から行われるのですが、その中の一つの行事です。

2017年のミッドナイト念仏in御忌で、20回目の節目を迎える、との事。



私は、ミッドナイト念仏in御忌2016年に参加させて頂いた御縁がありまして、今年も立ち寄ろうかと考えております。

ミッドナイト念仏in御忌に興味を持たれた方は、待ち時間や諸注意など、色々と知りたいことも御座いましょう。



それらについて、経験者はかく語りき、という事で、諸注意など事前情報・予備知識を、私の経験を元にお伝え致します。



もしも興味があって、5分でも10分でも参加したいという方は、活用して頂ければ嬉しゅう御座います。

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ミッドナイト念仏in御忌について:日程と概要をおさらい

ミッドナイト念仏in御忌について、待ち時間などの諸注意をお伝えする前に、軽く概要をおさらいしておきましょう。

漫画「ニーチェ先生」で、どれだけ取り上げられたかは存じませんが、あまり詳しくは解説されていないだろうと思いまして、ちょいと私からお節介をば。



「ミッドナイト念仏」は、法然上人の忌日法要(ご命日の法要)が、4月18日から4月25日まで行われるのですが、初日に行われる、夜の「別時念仏会」です。

法然上人のご命日は、「建暦二年正月二十五日(1月25日)」だったと記憶しておりますが、現在は4月25日に行われるようになりました。



ミッドナイト念仏in御忌の日程は、4月18日の20時から、翌日4月19日午前7時まで、ぶっ通しで行われます。



「別時念仏会(べつじねんぶつえ)」とは、一般の人達・衆生も共にお念仏を称えさせて頂く、という仏事です。

浄土宗では、各地のお寺で、大きなものからこじんまりとしたものまで、各々の別時念仏会が催されております。

私がお世話になった、増上寺の塔頭寺院でもされておりましてね、「お寺の漫画図書館」でも、定期的にされています。



ちなみに、私が毎年2回参加させて頂いている「24時間別時念仏会」では、24時間ぶっ続けで、必ず誰かがお堂の中で念仏していますよ。



ミッドナイト念仏in御忌では、知恩院の三門の中に入って、夜通しお念仏をさせて頂きます。

知恩院の三門は国宝でして、国宝の中に入ってお念仏をさせて頂けるという、貴重な体験が出来る機会で御座います。



法然上人は、無くなる二日前、建暦二年正月二十三日に、「一枚起請文」にて、このように記されています。



「智者のふるまいをせずして、ただ一向に念仏すべし」



夜通し、ただ一向に念仏をさせて頂く御縁は、一枚起請文の言葉をさせて頂く、貴重な御縁である、私はそのように頂いております。



法然上人のお念仏の教えを体感する貴重な機縁、結んで頂けると、浄土宗の檀家として、念仏者・仏教者として、嬉しく感じます。

ミッドナイト念仏in御忌2017:諸注意

ミッドナイト念仏in御忌、2017年が初めての参加という人にとっては、色々と気になる事も御座いましょう。

待ち時間は、最大に気になるところではありませんかね。



その事も含めて、ミッドナイト念仏in御忌では、色々と守る事となる諸注意が御座います。

私が実際に参加して、知恩院のお坊さんからも教えて頂いた注意点を、最低限これは知っておいて欲しいという事に絞ってお伝え致します。

ミッドナイト念仏in御忌2017の注意点:待ち時間の注意

ミッドナイト念仏in御忌2017において、待ち時間はいかほどか。



4月18日が、土日か平日かで変わってきますが、土日が該当した年は、1800人程が参加されて、最大待ち時間が2時間だったとか。

平日でも、始まってすぐからと、深夜0時から1時くらいまでは、1時間から1時間半の待ち時間は発生すると思っておいた方が宜しいでしょう。



恐らく「4月18日の午前0時まで」と、通勤前に立ち寄る人達を考慮すると「明け方の辺り」に、混雑するかと予想されます。



私は、ミッドナイト念仏in御忌2016に参加した時は月曜日でした。

その時は、18時丁度くらいに三門下に到着しましたが、すでに10人以上並んでおり、開門された時はかなりの行列でしたね。

私が参加させて頂いた時は、19時の時点で軽く100人は超えていたと記憶しております。

他の人の情報ですと、7時30分(19時30分)に到着しても、入れるのが20時40分だったから、平日でも1時間前後の待ち時間は、予め心得ておくと宜しいかと存じます。



ミッドナイト念仏in御忌2016では、私は一旦午前2時くらいにトイレ休憩に行き、すぐに戻ってきましたが、その時は15分から20分は待ちました。



待ち時間は、どの時間帯でもあるだろうから、5分から10分程度のお念仏だけでも、待ち時間の方が長かった、なんてこともあり得ると言う事を、お伝えしておきます。
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ミッドナイト念仏in御忌2017:待ち時間中の注意点

ミッドナイト念仏in御忌に、いざ参加しようとやってきて、待っている間の注意点です。



4月の京都は寒暖差が激しく、夜は冷えます。

ゆえに、待っている間は、暖かい格好をしておくと宜しいかと存じます。



いや、ほんと、この季節は、昼間は暑いのですけれどもね、夜は冷えるのですよ。

昼は25度以上になったかと思えば、夜は一桁台になることもありますから、体温調整出来る準備はしておくことが望ましい。



後、寒いからと言って、あつい飲み物をがぶがぶ飲むことも控えた方が宜しいかと存じます。

トイレは、少し離れた公園の美しくないトイレしか、使えませんからね。

水分補給は大切に、しかし節度は守って、体は温かく、これが待ち時間に守っておいた方が宜しい注意点です。



待ち時間についての注意点はこれくらいですが、私から仏教者としての、お節介な一言をば。



待ち時間も、大切な行と考えて見ては如何でしょう、折角、仏事に参加させて頂くわけですから。

仏教では「行住坐臥(ぎょうじゅうざが)全てが修行」という教えも御座います。

待っているときも、これまた修行。

「まだかな-」と、ぼーっとしているだけではなく、例えば、呼吸瞑想や立禅など、仏教にまつわる何かの業を成してみるのも、善き過ごし方ではないかと、私は頂いております。

ミッドナイト念仏in御忌2017参加中の注意点1:三門の中は寒い

待ち時間も乗り越え、いよいよ三門に入ってお念仏をさせて頂くときがやって来ました。

入る前に、お坊さんから注意があると思いますが、この寺院(ブログ)を読んで下さるあなたには、予習的につ買って頂ける注意点を、ここでお伝え致します。



まず、最初に申し上げたい、私の実体験に基づいた、三門内での注意点。



三門の中は、寒い。



大切な事だから、もう一度言います。



三門の中は、本当に寒い。(私の体感ではありますが。)



私はミッドナイト念仏in御忌2016で、寒くて終始震えながらお念仏させて頂いておりましたからね。



三門の中は、出口と入り口が開けっ放しですから、出入り口付近だと風が直接当たります。

しかも、4月の夜の冷たい風で、更に三門の上、少し高いところの冷たい風ですからね。

私はお念仏させて頂いておきながら、何度も「もっと暖かくして来たら良かった。」と、雑念・煩悩沸きまくりでした。



もう一度、念を押します。



三門の中は、風が通って非常に冷えます。



昼は暖かくても、ミッドナイト念仏in御忌に、まとまった時間参加される方は、必ず暖かい格好で行くようにしましょう。

経験者はかく語りき。


上の画像はやり過ぎで、炬燵は持って行けませんが、それくらい思う程に、本当に冷えました。

ミッドナイト念仏の後で、風邪をひかなかったのが不思議なくらいに。

ミッドナイト念仏in御忌2017参加中の注意点2:撮影禁止・スマートフォンは取り出さないように

ミッドナイト念仏in御忌に参加される人に、知っておいて欲しい注意点として、重要な事柄の一つが、こちらです。



「三門内は撮影禁止」



これは重要な事ですから、もう一度念を押しておきます。



「知恩院の三門内部は写真撮影禁止」



スマートフォンを取り出したり、デジタルカメラを取り出したりしていると、恐らくお坊さんから注意を受けるかと思われます。

私が参加させて頂いた時に限っては、そのような人は見つかりませんでしたが、知恩院の三門内部では、スマートフォンやデジタル機器は、取り出さないようにしましょう。



ついでにいいますと、TwitterやLINEも出来ないものと心得ておく事が肝要です。

とにかく、お念仏を称えさせて頂いている間は、携帯端末禁止、これです。

「ミッドナイト念仏なう」と、Twitterに投稿してる場合ではありません。



法然上人が教えて下さっている「ただ一向に念仏すべし」を体験する場なのですから、スマートフォンや携帯電話の類いは、三門を降りて、落ち着いてから使用しましょう。

ミッドナイト念仏in御忌2017参加中の注意点3:居眠りは気をつけて・仮眠所ではありません

ミッドナイト念仏in御忌に参加される時、もしかしたらあなたは、眠い時間帯に参加されるかも知れません。



そうなると、眠い時間帯に1時間や2時間と、まとまった時間お念仏される場合、うつらうつらと舟を漕がれる、つまり居眠りしそうになることもありましょう。

生理現象故に、多少は致し方ない事ではありましょうが、眠いなら無理せずに、一旦帰るか、眠れる場所に戻るかする事が肝要です。



ミッドナイト念仏in御忌の会場、知恩院の三門内部は、宿泊所でもなければ仮眠所でもありません、お念仏をさせて頂く場です。

眠い場合は、無理せずに帰られるようにした方が宜しいかと存じます。



また、これは安全面を考慮した上での注意でもあります。

三門の内部へ上がる階段も、降りる階段も、かなり急ですからね。

眠い体で無理をすれば、階段を踏み外して大惨事、なんて事になりかねませんから、眠いなら無理せずに、帰る事を念頭に置いて欲しいと、お節介な注意をしておきます。

ミッドナイト念仏in御忌2017参加中の注意点4:お念仏は声に出して念仏すべし

ミッドナイト念仏in御忌にて、気をつけて欲しい事柄、注意点としてお伝えしておきたい事に「念仏について」が御座います。



浄土宗の念仏は、「称名念仏」を言う事が多く、声に出して「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」と称えるものです。



十念は、「なむあみだぶ」と「なむあみだぶつ」を声に出すのですが、詳しくはこちらでお伝えしておりますから、そちらもご覧頂ければと存じます。

恐らく、ミッドナイト念仏に参加される中で、始まりと終わりのどちらか、あるいは両方に参加されたら、どこかのタイミングで「十念」を体験する事になるかと存じます。

参照記事:「Rubyで仏教|timesとifで「十念」をプログラミングしてみた」



この十念も、ミッドナイト念仏in御忌で、夜通しお念仏するお念仏も、声に出して「なむあみだぶ」と称え続けるものです。



ここで注意して欲しいのが、「声に出してお念仏申し上げる」というところです。



お念仏する際に、眠気覚ましの意味もある、木魚を叩きながらお念仏する事になるのですが、木魚を叩くだけでは、称名念仏とは言えません。

私もミッドナイト念仏in御忌2016に参加させて頂いた時、三門に入る前に知恩院のお坊さんから、このように教えて頂きました。



「お念仏は、声に出して称えて下さい。木魚を叩くだけだと、ミッドナイト念仏ではなく、ミッドナイト木魚です。」



いやはや、ごもっともです。



お念仏は、声に出して称えること、「称名念仏」する。

このことを知っておいて欲しい、と、念仏者でもある仏教者である私からのお願い、注意して欲しい事柄に御座います。

ミッドナイト念仏in御忌の注意点総括:ご無理なさらぬよう

以上が、実際に体験している私から申し上げられる、ミッドナイト念仏in御忌2017の注意点です。



幾つか、具体的な話を申し上げてきましたが、総括的な話として、「ご無理なさぬよう」という事を、再度強調しておきます。

ミッドナイト念仏in御忌は、確かに行であり仏事でありますから、厳かな部分は御座います。

ただ、マラソンをしているわけではありませんし、周囲の人と競い合ってお念仏するわけでもありません。



寒くて体調が芳しくないと感じたら、無理せずに帰るという選択をする事が大切です。



無理ではない範囲で、お念仏を称えて頂き、お念仏の教えを体験・体感して頂ければと存じます。



合掌、南無阿弥陀仏、礼拝

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